塚平区の森の中に佇む「富士見森のオフィス」。2015年にオープンしたコワーキングスペースは、全国に先駆けてテレワーク整備や移住促進をすすめ、富士見町の移住者受け入れの最前線として奮闘してきました。地域おこし協力隊で、森のオフィススタッフとして働き、自らも2020年4月に都内から移住してきた水飼啓子さんと緒方麻弥さんに、この町の移住の実態をホンネで語っていただきました。
<富士見に移り住んだ経緯は?>
水飼:私はおもに東京でフリーのカメラマンしていました。旅が好きで、車で寝泊まりしながら自然の中に入って撮影をするようなことを続けていて、いずれは森や自然が多いところに住みたいなと思っていたんです。去年(2020年)の春に富士見町の地域おこし協力隊の募集を見つけて応募しました。
緒方:私は東京で食品の輸入会社で会社員として働いていました。昔から山登りが好きで、よく八ヶ岳には来ていました。東京にいると騒音や喧騒が気になって、静かで落ち着ける場所で暮らしたいなと思っていたんです。移住促進サイトを眺めるなかで森のオフィスを発見し、ここのスタッフとして働くという協力隊の募集があったので、すぐに申し込みました。
水飼:知っている地域とはいえ、知り合いがいたわけではなくて。そういう所にいきなり移住するのはハードルが高いですよね。地域おこし協力隊はすでに役割が用意されていますし、知り合いも作りやすいと思ったんです。この制度があったのがよかったですね。
緒方:私は東京で食品の輸入会社で会社員として働いていました。昔から山登りが好きで、よく八ヶ岳には来ていました。東京にいると騒音や喧騒が気になって、静かで落ち着ける場所で暮らしたいなと思っていたんです。移住促進サイトを眺めるなかで森のオフィスを発見し、ここのスタッフとして働くという協力隊の募集があったので、すぐに申し込みました。
水飼:知っている地域とはいえ、知り合いがいたわけではなくて。そういう所にいきなり移住するのはハードルが高いですよね。地域おこし協力隊はすでに役割が用意されていますし、知り合いも作りやすいと思ったんです。この制度があったのがよかったですね。
緒方:その面では私も富士見に縁がなかったので、森のオフィスの存在は大きかったです。運営代表の津田さんに東京で一度事前にお会いして色々とお話しできたので、フットワーク軽く移住することができました。
<移住希望者の窓口として>
緒方:普段は森のオフィスの常勤スタッフとして利用者さんの事務対応がおもな業務ですが、広く移住相談の窓口として働かせていただいてます。移住促進のためのイベント企画・運営や宿泊棟の受け入れ対応など、移住希望者と富士見町をつなげるための様々な企画を行っています。
水飼:森のオフィスにいらっしゃる移住希望の方の傾向として、若手で働き盛りの30代の方が多い印象ですね。少し前までは八ヶ岳近郊の移住希望者は、退職をされて第2の人生を送りたいような方が多いと聞いていたんですが、最近では傾向に変化があるようです。コロナ禍でリモートワークが普及したことも関係があるかもしれませんね。
緒方:私たちは昨年(2020年)の春に移住したばかりで、1年間移住窓口の現場にいるのですが、第1回目の緊急宣言明け、夏の期間はものすごくたくさんの方がいらっしゃいましたね。森のオフィスは空間的にも十分なゆとりがあるのですが、それでも満席になることもありました。全国的な移住ブームを肌で感じています。
水飼:森のオフィスにいらっしゃる移住希望の方の傾向として、若手で働き盛りの30代の方が多い印象ですね。少し前までは八ヶ岳近郊の移住希望者は、退職をされて第2の人生を送りたいような方が多いと聞いていたんですが、最近では傾向に変化があるようです。コロナ禍でリモートワークが普及したことも関係があるかもしれませんね。
緒方:私たちは昨年(2020年)の春に移住したばかりで、1年間移住窓口の現場にいるのですが、第1回目の緊急宣言明け、夏の期間はものすごくたくさんの方がいらっしゃいましたね。森のオフィスは空間的にも十分なゆとりがあるのですが、それでも満席になることもありました。全国的な移住ブームを肌で感じています。
<富士見に「合う人」ってどんな人?>
水飼:日々たくさんの移住希望者とお会いしますが、「本気で考えている人だな」とか「この町に合いそうだな」とかというのは、比較的すぐにわかります。
緒方:もちろん気軽な気持ちで来てもうのも全然構わないんですけどね。きっかけはなんでもいいので。
ただ、ご本人にとって移住自体やこの町に合うか合わないかというご判断は重要です。殻に閉じこもらず、新しい人とどんどんつながりを持てる人は合うと思います。この町に来る人たちに共通しているのは、それぞれ独立心がありつつも、オープンマインドな人が多いというイメージ。そういう人は皆ともすぐに打ち解けますよね。
緒方:もちろん気軽な気持ちで来てもうのも全然構わないんですけどね。きっかけはなんでもいいので。
ただ、ご本人にとって移住自体やこの町に合うか合わないかというご判断は重要です。殻に閉じこもらず、新しい人とどんどんつながりを持てる人は合うと思います。この町に来る人たちに共通しているのは、それぞれ独立心がありつつも、オープンマインドな人が多いというイメージ。そういう人は皆ともすぐに打ち解けますよね。
水飼:つながることが嫌じゃない人。森のオフィスは人と繋がりたい人が集まる場所だと思っています。最近はネット回線が入れば自宅でも仕事はできる環境ですよね。わざわざコワーキングスペースに来るのはそれ以上のつながりに価値があるから、と思っています。
緒方:つながる、というのは仕事のプロジェクトだけでなくてもいいんです。副業禁止の会社員の方で、勤務先の仕事しかできない方もいらっしゃいます。そういう方は趣味の登山で富士見の新しい仲間と週末に八ヶ岳に登るとか……。この場所は仕事だけでない「コミュニティ」と思ってもらえたら。
水飼:使い方は人それぞれでいいんですよね。いろんな方がいて、その方々を「つなげる」のが私たちの役割だと思っています。結果として「仕事」になったり、「友だち」になったり、という。
緒方:つながる、というのは仕事のプロジェクトだけでなくてもいいんです。副業禁止の会社員の方で、勤務先の仕事しかできない方もいらっしゃいます。そういう方は趣味の登山で富士見の新しい仲間と週末に八ヶ岳に登るとか……。この場所は仕事だけでない「コミュニティ」と思ってもらえたら。
水飼:使い方は人それぞれでいいんですよね。いろんな方がいて、その方々を「つなげる」のが私たちの役割だと思っています。結果として「仕事」になったり、「友だち」になったり、という。
<うまくつながった例はありますか?>
水飼:数えきれないくらいたくさんあります(笑)。こないだ新しく来た方はウェディングを専門に活躍されているカメラマンの方でした。ちょうどその時、先輩移住者でレストランのプロデュースを手がけている方がいて。そのレストランを結婚式や披露宴会場としてPRしていこうというタイミングだったんです。おふたりを引き合わせたところ、両者ともちょうどいいタイミングで、では一緒にプロジェクトを進めましょう、となりました。
緒方:そういったご紹介ができるためには、利用者の皆さんのことを私たちがよく把握していないとダメですよね。お昼ご飯は森のオフィスの食堂で食べる方が多いんですが、その時に雑談をして、仕事だけではなく、人となりや趣味などもよく理解するようにしています。
私たち自身も移住して1年、まだまだ新参者ですが、富士見にいる方は心に余裕があるからでしょうか、とてもあたたかい方ばかりで、この1年間で本当にいろんな方と出会って「つながり」をいただくことができています。
(後半につづく)
緒方:そういったご紹介ができるためには、利用者の皆さんのことを私たちがよく把握していないとダメですよね。お昼ご飯は森のオフィスの食堂で食べる方が多いんですが、その時に雑談をして、仕事だけではなく、人となりや趣味などもよく理解するようにしています。
私たち自身も移住して1年、まだまだ新参者ですが、富士見にいる方は心に余裕があるからでしょうか、とてもあたたかい方ばかりで、この1年間で本当にいろんな方と出会って「つながり」をいただくことができています。
(後半につづく)