富士見町の住宅事情~古民家再生~

信州での暮らし。日当たりがよく、陽光に恵まれ、アルプスが一望できるという自然のイメージが強いかもしれません。
ここ富士見町には、豊かな自然と、プラスα様々な価値観に基づいた、暮らしの選択肢があります。

便利な暮らしを重視した町中での暮らし。
自給自足を満喫できる自然豊かな土地ならではの暮らし。
落ち着きと味わい深さが感じられる古民家での暮らし。
都会の喧騒から離れた自然あふれる高原での暮らし。
八ヶ岳に囲まれた、四季折々の景色を見渡せる土地での暮らし。
そんな豊かな自然に囲まれ、利便性も兼ね備えた富士見町に、神奈川県から13年ほど前に移住した井上さんは、現在、信州の空き家の活性化をテ—マに、不動産事業に携わっています。

空き家の活性化=町の活性化

「富士見町に移住してきて間もなく、集落を巡っていたり、山岳をドライブしている時に、多くの古民家の空き家が目についたんです。すごくもったいないなぁと。

それから、この空き家を紹介して若い世代の方が富士見町に来てくれたら、町全体が活性化するんじゃないかなと考えたんです。それが富士見町で不動産を始めたきっかけです。」

古民家の魅力

井上さんが取り扱う空き家は、10年以上住まれていないような家屋が多いそうで、それは現状では居住不可能な状態なのだといいます。一般的な中古物件とは違います。

特に、集落の空き家のおよそ三分の一は、古民家です。古民家は、非常に扱いにくい空き家として嫌厭されがちで、埋もれてしまうことが多いそうです。
所有者が売りたいと思っても、不動産業者に断られてしまうような物件を、井上さんはあえて取り扱っています。そういう物件にこそ愛着が沸いてくるそうです。
そして意外にも「家屋の再生を楽しみたい!」と、あえてこの様な空き家を探すお客様も多いそうで、最近では、若い人がセルフビルドできる物件を求めて来るケースも多いといいます。
そんな時、井上さんには、自分も移住者の一人だからこそ、分かることがあります。物件を探している方と、同じ目線でアドバイスができます。

「ここに住みたいと思うか?」第一印象を大切に

「まずは、自分の住みたいと思う環境を探して欲しいです。物件に目を向けすぎずに、最初に感じた、ここの景色が好きという思いを大切に、住まいを決めて欲しいです。
そして、不便さを魅力に感じて欲しいと思います。
(屋根が丈夫で、水道と電気が通っていて、下水が引ける場所。この3つがそろっていれば住むことは出来ます!)」
※八ヶ岳を見渡せる畑付きの富士見町のAさん宅。なんと購入価格は1000万以下だとか。

空き家の掘り起こし事業

富士見町ではこの春から、行政と宅建協会が協定を結び、空き家の掘り起こし事業が始まりました。町の空き家情報を、行政が調査、公開しているのは、全国的に見ても前例がほぼないこと。他の地域では、業界になかなか公開されない情報を、富士見町は、一歩踏み込んで業界に公開しました。
富士見町役場が、まず空き家所有者と直接会って同意を取り付け、宅建協会がその後のフォローをしていく。とても画期的な試みです。

融通が効かないから素晴らしい

富士見町の、他の地域にはない魅力は、融通が効かないところです。
富士見町は、農業の為の土地は住宅地にしません。農業を大事にしているからこそ、農地に住宅を建てることはできません。だから13年前に井上さんが移住した時と、景観がほとんど変わらないそうです。
それは、富士見町の自然環境が守られているということに繋がります。
「これからの目標は、集落という、山の懐の小さなコミュティーに眠る、古民家を再生させることです。

そこに住んでいる集落の人びとが、自ら移住者と交流して、人々を迎えるシステムができたらよいと思います。移住者が、地域と交流する機会をもっと増やしていきたいと考えています。」
移住は、楽しいことばかりではありません。こんなはずじゃなかったと思うことも、たくさんでてくるでしょう。そんな時、自分のライフスタイル、ライフワークを、もう一度思い出してみてください。

あなたがその場所で、自立した生活を送る。その覚悟があれば、大丈夫。
*ご興味のある方はぜひ以下のサイトから詳細を御覧ください。
富士見町の物件紹介サイト 生活多様性 富士見町

http://fujimi-life.org/index.html

ARCHIVE